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にっき

日記

宮本 百合子

27 一九四四年(昭和十九年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,807 字 · 126 页

青空文庫

三月二日

三月三日

五円どまりと思えるものだ。

団子坂で島田の子供のおもちゃ買う。この方がまだある。通三丁目のところ、むつかしい顔して歩いていたら、スナップやが珍しくとった。病後外でとったはじめてだから、面白く注文した。さっそうともしていまい。それもよし。

高級娯楽、待合、料理店、芸者や廃止。最後に、身近なところへ迄という感じなり。

〔欄外に〕

文報で文士の舎監進出をあっせん。二三十人先遣隊とする由。

三月二日(木曜)烈風

〔発信〕巣鴨へ

どこにも出なくてすんで大助り。手紙午後中かかってかく。

F 挺身隊になるしかなくなって亢奮している、無理もない。

咲四時すぎかえる。明日までの由。

この頃つづけてまとまった本をよまない。落付かないのだろう、島田へゆかなければならない為。いやいやゆくため。

堀進二氏のあっせんで、ふさ子帰国することになった。それで大安心、この頃脚ガクガクで苦しいらしいから。

三月三日(金曜)

巣鴨。かえりに目白にまわる。初節句、ところが、ここでは子供と母さんが、石森へ行くことにきめた由。気が立っている、御主人もさすがに気が立っている。無理もない。目白へは御主人一人のこる。