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にっき
日記
宮本 百合子
27 一九四四年(昭和十九年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,807 字 · 126 页
七月八日
七月九日
男がろくでもなくて、式をあげなかった由、あとで、なくて大助りのわけだとなぐさめてやる。
七月八日(土曜)
公判第三回、プロボカートルに対する方針。世界的に方針はあるということ。除名が最後的方法であること、理由は、国家権力に対して、政党である以上、除名をもってその組織よりボイコットすれば足りるのであって、箇人的復讐を云々するのはアナーキステックな考えであって間違っている。仮借なきということの意味、仮借なき自己批判という場合にも明らかなように、政治的に妥協せぬ意味、プロボカートルが組織を腐敗させ、方針を歪め、損傷を与えるのみならず検挙後も偽りの陳述、中傷等によって罪悪を重ねるのが特長である。
帰りに日比谷をぬけたら、土丘のふところを凹に切って錨のついた自動車が一台おいてあった。その上に楓の葉が夕方の日光に透明に美しかった。
〔欄外に〕
八日にサイレンの試験すると云ってせず、必ずわけがあろうと思っていたら北九州へ又来て(午前二時)追っぱらわれた由、もう警報も出ないこういう段階的漸進。
七月九日(日曜)
沢田きょう午後までいる予定でカンテンでもこしらえようと云っていたら、急に電話であたふたかえった。