轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
さんごくし
三国志
吉川 英治
06 孔明の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 161,356 字 · 323 页
三
「なるほど、必殺のご用意、この中に置かれては、いかな鬼神でも、遁れる術はござるまい。――けれど、貴君は主命をおうけかも知らぬが、此方には直接おいいつけないことゆえ、後日に悔いのないよう、なるべく彼を生け擒りにして、荊州へひかれたほうがよろしくはあるまいか」
「それはいずれでもよいが」
「それと、注意すべき人間は、玄徳のそばに始終立っている趙雲という大剛な武将。あれが眼を光らしているうちは、うかつに手は下せませぬぞ」
「彼奴がいては、恐らく手にあまるかも知れぬ。その儀は、自分も思案中だが」
「趙雲を離す策を先にすべきでしょう。味方の大将、文聘、王威などに、彼を歓待させて、別席の宴楽へ誘い、その間に、玄徳もまた、州衙主催の園遊会へのぞむ予定がありますから、そのほうへ連れだして討ち取れば、難なく処分ができましょう」
越の同意を得、また良策を聞いて、蔡瑁は、事成就と歓んで、すぐ手筈にかかった。
三
州の主催にかかる官衙の園遊会は、要するに、知事以下の官吏や州の有力者が、この日の答礼と歓迎の意を表したものである。
玄徳は迎えられて、そこへ臨んだ。
馬を後園につながせて、定められた堂中の席につくと、知事、州吏、民間の代表者など、こもごも、拝礼を行って満堂に列坐し、さまざまに酒をすすめて玄徳をもてなした。