轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

「朝日」博文館、1929(昭和4)年1月号~1930(昭和5)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 181,795 字 · 359 页

青空文庫

諸戸は例の異様な推理――少年軽業師友之助が、二つの事件の下手人だという推理を、警察の人達にも、一応物語らねばならぬ羽目となったものだから、警察では一応は曲馬団にも手入れをして、厳重に取調べを行った模様であるが、座員には一人として疑わしい者もなく、やがて曲馬団が鶯谷の興行を打上げて、地方へ廻って行ってしまうと同時に、この曲馬団に対する疑いも、そのまま立消えとなった様子であった。又、警察は、私の陳述によって、八十位に見える例の怪老人のことも知ったのであるが、その様な老人は、如何程探索しても、発見することが出来なかった。

十歳のいたいけな少年が二度も殺人罪を犯したり、八十歳のよぼよぼの老翁が、最新式のブローニングを発射して、その十歳の少年を殺したなどという考は、余りに荒唐無稽で且つ幻想的であった為か、常識に富む其筋の人々の満足を買うことが出来なかった様である。それには、諸戸が、帝国大学の卒業生ではあったけれど、官途にもつかず、開業もせず、奇怪千万な研究に没頭していたからでもあろうし、又、私はといえば、恋に狂った文学青年みたいな男だったものだから、警察では、私達を、一種の妄想狂――復讐や犯罪探偵に夢中になった変り者――という風に解釈したらしく、邪推かも知れぬけれど、諸戸のかの条理整然たる推理をも、妄想狂の幻として