轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页
「そうだったのか」
「なんでも、お互いが開封東京にいた頃からの古馴染みですとさ。そいつを知ってたら、おかしらもね」
「遅かった。いやしかし、それなら知事さんもかえって小屋側の者をなだめて、事を内輪におさめてくれるだろう」
「さ、どうでしょう。ゆうべも晩く官邸の裏門をくぐって、白秀英と親父の白玉喬が、何やら訴えていましたし、今朝の知事の様子ッ振りじゃあ、どうやら女に泣きつかれたあんばいで、凄いけんまくでござんしたからね。……あ。いけねえ、白玉喬が来やがった」
太夫元の白玉喬は、繃帯した片腕を首に吊り、足も少しビッコを曳いて、木戸口へかかって来たが、ふと幟竿の下の雷横を見るや、
「ふ、ふん。そこにいたのか。どうしたい、ゆうべの元気は。……ざまア見やがれ」
と、青啖を吐きかけて、小屋の内へ入ってしまった。――と、まもなく、やぐらの太鼓がしばらく鳴った。今夜も開場いたしますの町触れだろう。小屋者総出で木戸前の打水や清掃がはじめられる。わざと箒のさきで雷横へ砂をぶッかけたり水を浴びせてた奴もある。だが雷横は一切に耐え、唇を噛んでうなだれたままでいた。
いつか夕風がそよめいている。