轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页
後日、この詩句にも必ず思い当りがありましょうと言い残したものである。――そして飄然と、ここを辞すや、旅籠においてある荷物をまとめて、次の日にはもうもとの山東への道、梁山泊をさして、李逵と共に風のごとく帰りを急いでいた。
「李固――」と、俊儀は、みせの一番番頭の李固をよんで訊いていた。
「きのうの易者は、きょうも街を流しているかね」
「いえ、あれッきり見えませんよ。あれッきり」
「妙だなあ。じつにふしぎだ」
「何がです、大旦那」
「いや何でもないが……」
しかし、争われないことには、あれから数日。盧は、怏々として、どこか心のおちつきを欠いている。
何か、わが家の守護神が易者となって啓示を垂れてくれたのではあるまいか。――そんな気もしてくるのである。
別れぎわに渡された詩を、彼は自分の部屋の壁に貼って見入ったりしていた。――蘆花叢裡一扁ノ舟、俊傑俄ニ此ノ地ニ遊ブ――口に誦して何べんも読んではみるが、謎は謎で、思い当ってくるふしもない。
そして明け暮れ、気になってならないのは、“血光の災”といわれた家運の厄と剣難の禍いだ。煩悩は煩悩を呼ぶ。迷うと果てはない。とうとう彼は意を決して、