轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页
「だがさ、病気にしても、薬はどんな薬を服ませたんですえ?」
「お薬の包みなら、まだそこらに残っているですよ」
「そして棺桶の支度などは」
「親切者のお隣のおばさんが、何から何までしてくれましたのよ」
「まさか焼き場の隠亡までは、婆さんがしてくれたわけじゃありますまい」
「それやあ、何九叔というお役署の人ですわ。でなければ、焼き場の認証書が出ませんもの」
「なるほど。そいつあそのはずだ」
それから小半刻ほど後だった。
獅子街の四ツ角まで来て、そこで従卒を先に帰した武松は、ただ一人で、何九叔の家を訪ねていた。
「これは都頭さん。たいそうお早く。……して、いつお帰りでしたえ」
「きのう帰って、知事へ報告をすましたばかりさ。ところで九叔、すまねえが、ちょっとその辺まで顔を貸してくれまいか」
「ようがすとも。だが、折角のお久しぶり、取り散らしておりますが、まあお茶でも一つ」
「いやまたとしよう。今日のとこは、ちと野暮用だ。まあこっちにつきあって貰おうよ」
九叔は心のうちで「さては」と、もう合点していた。奥へ入って、かねて妻に預けておいた西門慶から取っておいた銀子、それとまた、焼き場から持ち帰っておいたお骨の一片を包んだ物とを懐中に、