轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页

青空文庫

「はい。見かけたように覚えます」

「髯はあったか。それと王の年頃は?」

「さよう、さすが大臣邸の忠勤者らしく、年も長け、ゆゆしい髯もありましたようで」

「それっ、戴宗に縄をかけろ」

勃然たる彼の一声のもとに、武者隠しに潜んでいた家士十数名が、いちどに躍り出で、うむをいわせず、戴宗をからめ伏せた。

戴宗は、仰天して叫んだ。

「こは何事ですッ。閣下、てまえに何の科があって」

「だまれっ、門衛長の王は、老齢のため、この春、職をやめ、いま勤めておるのはせがれの王だ、髯などもありはしない」

つづいて、屏風の陰から黄文炳もあらわれて、急所急所をぐいぐいと問いつめる。ついには戴宗も答えにつまり、階から庭へ蹴落されたあげく、仮借なき拷問に責めさいなまれた。

拷問は夜におよび、さすが戴宗も苦しみもだえた。気を失うと水をぶっかけられ、とうとう偽手紙であることは自白のほかなくなった。途中、梁山泊の賊につかまって、摺り換えられたのだと虚実を取り交ぜて白状した。

たちまち、彼の身は、首枷をかけられて、獄へわたされ、書翰が偽ものと分明の上はと、蔡九はあくる日、大牢の与力をよんで、こう厳しい果断をくだした。