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ひきょうのにちりんき
秘境の日輪旗
蘭 郁二郎
「秘境の日輪旗」少年文庫、新正堂、1942(昭和17)年9月25日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,829 字 · 169 页
「だけど火をつけるのがむずかしいわ」
「材料を見つけてあるから大丈夫だ」
機械人間のおいてある部屋に、カンテラに使う石油がおいてあった。火縄はありあわせのロープでたくさんだ。マッチをどこかで手に入れればいいのだ。
二人は、はなればなれに三階へ降りて、石油をしませたロープを用意した。
マッチは食堂に隣った喫煙室で手に入れた。
食堂の前を通ると、料理室から肉の焼けるにおいと、パンの焦げるにおいのまじったうまそうなにおいが漂っていた。そのにおいをかぐと、英夫は急におなかのぺこぺこにすいているのを思い出した。
食堂をのぞいて見ると、花を飾った白いテーブルの上に菓子、果物を山もりにした器がおかれ、黒人のボーイが、フォークとナイフをがちゃがちゃさせながら、食卓の用意をしているところだった。
「機械人間の旦那かね、お早う!」
英夫が入って行くと、黒人がげらげら笑った。
「何の用事だね……司令官閣下、熱い紅茶が大好きで、お代りくれとおっしゃった、へへへへ」
黒人は鼻歌をうたいながらいやしく笑った。
英夫は目の前の菓子と果物をつかみとった。黒人は、機械人間が菓子を食うのを見ると、