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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

秋の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,435 字 · 329 页

青空文庫

第百九十五 鶏の雛

中川「マアその通りですけれども今日のは上等にして鯛の身と海老の身の湯煮たのとを加えてあります。この料理はテンピのない家なら蒸しても構いません。お魚の上等料理です」と魚類の調理法も研究すれば尽くる処なし。誰か魚類を煮るか焼くかの外に料理法なしというや。

○鮎料理は本文の外に左の法あり。そは新しき鮎へ塩胡椒を振りサラダ油を少し掛けテンパンに載せてテンピへ入れ十五分間火を強くして焼き魚を取出しその跡へ少しバターを入れ火に掛けて溶かしたる汁を前の魚へ掛けて食す。

○グレーは鮎の両面へ塩胡椒を振り金網へ載せ、強火にてバターを幾度も魚へ掛けながら焼くなり。

○このケズレー料理が残りたらば翌日はコロッケになして食すべし。

第百九十五 鶏の雛

御馳走の美味きに大原はツイうかうかと時間を過ごして懸念する所あり「僕はモーそろそろお暇をせんと時間が後れるけれども珍料理ばかり出るので立てなくなった。オヤオヤ今度出たのは妙な物だね」中川「これも我邦には滅多にない珍料理で生れたばかりの鶏の雛だ。仏蘭西辺ではこの雛料理を非常に賞美するけれども我邦では雛を得るのが容易でないから滅多に出来ない。