Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Read 丹下左膳 (たんげさぜん) by 林 不忘 (はやしふぼう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 241,861 characters · 480 screens

Aozora Bunko

供命鳥

一

が、しかし。

あれが音に聞く柳生源三郎か、あのものすごい腕前!――と自分だけは知っている峰丹波の怖れと、苦しみは、絶大なものであった。

道場を横領するには、お蓮様と組んで、あれを向うにまわさねばならぬ。つぎは、どうやってあらわれてくるであろうかと、丹波、やすきこころもない。

それから、源三郎のもう一つの疑問は、あの枯れ松のような片腕のつかい手は、そもそも何ものであろうか?……ということ。

自分が一目も二目もおかねばならぬ達人が、この世に存在するということを、源三郎、はじめて知ったのです。

峰丹波には、この剣腕を充分に見せて、おどかすだけおどかしてある。もう、正々堂々と乗り込むに限る! と源三郎、

「供ッ!」

と叫んで、本陣の玄関へ立ち出でた。黒紋つきにあられ小紋の裃、つづく安積玄心斎、脇本門之丞、谷大八等……みんな同じ装りで、正式の婿入り行列、にわかのお立ちです。

供命鳥

一

「エ、コウ、剣術大名の葬式だけに、豪気なもんじゃアねえか」

「そうよなあ。これだけの人間が、不知火銭をもれえに出てるんだからなあ」

「おう、吉や、その、てめえ今いった、不知火銭たあなんでえ」