Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Read 丹下左膳 (たんげさぜん) by 林 不忘 (はやしふぼう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 241,861 characters · 480 screens
じぶんの小屋から、壺の箱らしいものが出れば、必ず、なに者かがあとをつけるに相違ないと、左膳はにらんでいた。
まさに、そのとおり……おまけに、こどものくせに、いっぱしの侍の風をした異装だから、まるでチンドン屋みたいなもので、あの日あのチョビ安が、与吉にとって絶好の尾行の的となったのは、当然で。
それがまた、左膳のねらいどころ。
開けてくやしき玉手箱――この四人のびっくりぎょうてんも、左膳のおもわくどおりであります。
石のおもてに、左膳が左腕をふるって認めた文字……虚々実々、いずれをまことと白真弓――この揶揄と皮肉と、挑戦をこめた冷い字を、ジッと見つめていた四人は、いっせいに顔をあげて、
「やられたナ、見事に」
「ウム。すると、壺はまだ、例の乞食小屋に――」
「むろん、あるにきまっておる!」
作爺さんを無視して、四人バタバタと家を駈け出ようとするから、こんどは、作爺さんが承知しません。
「ちょっとお待ちを……それでは約束がちがいます」
と呼びとめました。
引越蕎麦
一
お約束が違いはしませんか……と、引きとめられた四人の侍は、一時に、作爺さんを振りかえって、威丈高――。