Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
Lesen Sie 綺堂むかし語り (きどうむかしがたり) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 183.656 Zeichen · 363 Bildschirme
ようように五軒町附近まで来かかった時、ゆく先がぱっと明るくなって、がんというような霹靂一声、車夫はたちまちに膝を突いた。車は幌のままで横に倒れた。わたしも一緒に投げ出された。幌が深いので、車外へは転げ出さなかったが、ともかくもはっと思う間にわたしの体は横倒しになっていた。二、三丁さきの旅籠町辺の往来のまんなかに落雷したのである。
わたしは別に怪我もなかった。車夫も膝がしらを少し擦り剥いたぐらいで、さしたる怪我もなかった。落雷が大地にひびいて、思わず膝を折ってしまったと、車夫は話した。しかし大難が小難で済んだわけで、もし私の車がもう一、二丁も南へ進んでいたら、どんな禍いを蒙ったか判らない。二人はたがいに無事を祝して、豪雨のなかをまた急いだ。
その三は、大正二年の九月、仙台の塩竃から金華山参詣の小蒸汽船に乗って行って、島内の社務所に一泊した夜である。午後十時頃から山もくずれるような大雷雨となった。
「なに、直ぐに晴れます。」
社務所の人は慰めてくれたが、なにしろ場所が場所である。孤島の雷雨はいよいよ凄愴の感が深い。あたまの上の山からは瀧のように水が落ちて来る、海はどうどうと鳴っている。