Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Leggi 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 244.473 caratteri · 487 schermate

Aozora Bunko

又平は愕然とした。殆んど跳びあがりそうになり、刀の柄に手をかけた。

「――三郎か」

またそう呼びかけた。

「万三郎か、斧田か、――」

又平はあっと思った。そしてやはり低い声で答えた。

「貴方は誰です」

「休之助だ」

又平は藪をかき分けてそっちへいった。雑木林の側に、萱笠をかぶり雨合羽を衣て、休之助が立っていた。

「甲野さんですか、斧田です」

「しっ、人が来る」

休之助が制止した。二人はそこへ跼んだ。

提灯を持った男を先に、六七人の男女が結城のほうから来て、黙々と、二人の前を右へと通り過ぎていった。――かれらは白い晒木綿で包んだままの、小さな棺を担いでいた。たぶん赤児の葬いであろう。誰もものを云わず、まるで影絵のように、黙って通り過ぎたのであった。

「よくわかりましたね」

「来るのを見ていたんだ、こんな処に隠れて街道を見張るようすだから、二人のうちのどちらかだろうと思ったのさ、――三郎はどうしている」

「いま町へいっています」

「つなもいっしょか」

「いやつなさんは」

又平はかい摘んで、これまでの事情を語った。休之助は諄いことは嫌いである、しまいまで聞かないうちに遮った。