Classici giapponesi con furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Leggi 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 244.473 caratteri · 487 schermate
四
「雪で帰れなくなったのかもしれませんね」
「ばかなことを」
休之助は歩きだしながら、まるで叱りつけるように云った。
「雪の降るくらいでそんな、――あいつの底抜けには呆れてものも云えない」
又平は黙って案内に立った。
なにか云うたびに休之助を怒らせる。黙るよりしようがないと思った。
裏道を廻って古木邸のうしろへ出るつもりだった。そこは吹き曝しで、強い風が雪を叩きつけ、地面からも頻りに粉雪が舞いあがった。田畑や草原のあいだを、細い野道が幾曲りも曲るので、うっかりすると迷いそうであった。そうして、まもなく古木邸だと思われる処へ来ると、その裏門のあたりで、松明の火がちらちら動いているのが見えた。
「へんですね」
又平が首を傾げた。
「あの火は松明らしいが、ちょうど古木家の裏門に当るようですがね」
「あいつ、しくじったな」
休之助は舌打ちをした。
「なんというやつだ」
そして走りだした。
それはちょうど、万三郎がつなを援け起こしたときであった。足首を挫いたらしいつなは、駆けだそうとして低く呻き、抱えている万三郎の手からずり落ちるように、雪の中へ倒れた。
「わたくしに構わず」