Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Leggi 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 244.473 caratteri · 487 schermate

Aozora Bunko

三

「なにをって、おめえだってそんなこたあ、わかってる筈じゃねえか」

半次は足の爪尖で廊下を擦りながら、拗ねたような声で云った。

「おらあこんな街の宿無しで、読み書きもできねえし手に職もありゃしねえ、どうせいまに土方か人足になるくれえがおちだ、そんな者が、深川で名うての芸妓なんぞに」

「待って、待ってよ半ちゃん」

おちづは半次の袖を掴んだ。

「あたしの云うことも聞いてちょうだい、あたしがゆくさきの見当もついたと云ったのは、自分だけのことじゃなくあたしたち二人のことを云ったのよ」

「おいらがどうするんだ」

「あたしはあたしで誰にも負けない芸妓になるわ、だから半ちゃんもなにかしっかりした職を身につけて、二人でお互いに稼ぐのよ、そうしてそのときが来たら、――もしかして、半ちゃんがいやでなかったら、二人でいっしょに家を持つのよ」

おちづは云い終ると同時にまっ赤になり、片手で髪を撫でるふりをしながら、顔を隠した。半次は吃りながらそっけない調子で、これもそっぽを向いて云った。

「そんなことは、ただのお話さ、いまおめえがそう思ってるだけのこった」

「ただのお話ですって」

「売れっ妓の芸妓になれば、いい客が掃いて捨てるほど付く、それこそ玉の輿ってやつを断わりきれねえほど持ち込まれるんだ、おめえがいま口でなんて云ったって、そのときになればおいら