Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Leggi 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 244.473 caratteri · 487 schermate

Aozora Bunko

十

此処へ帰って気分がおちついたために、記憶がはっきりよみがえったものか、「――気にいりの部下を集め女をひきつけて酒宴をしている」と云ったことも思いだされた。

「すると、渡辺蔵人という男が、かよを自分の側へひきつけて、酒を飲んでいるわけだな」

万三郎は独りで呟いた。

「半兵衛の怒りは嫉妬か」

こう呟いて、仰向いて寝たまま大きな欠伸をした。欠伸をして眼をつむったが、ふっとまた眼をあき、

「――半兵衛の嫉妬」

と口の中で云って、ながいこと暗い納戸の天床をじっと見まもっていた。

十

それからのちの五夜――

万三郎は貯蔵所の内部を探る一方で、二十余人の若者たちの説得を進めた。二人または三人ぐらいずつを、ひそかに小屋の外へ呼び出し、伝次から事情を説明させるのである。

――この貯蔵所は幕府のものではなく、謀反人どもの計画であること。

――幕府から隠密に役人が来ていて、近く此処を焼き払うこと。

――そのとき役人に助勢すれば、これまで加担した罪は赦されるように計らうこと。

それだけ話すと彼らの多くはすぐに承知した。

「おらも怪しいと思っていただ」

と彼らは云った。

「お上の仕事に山霊さまの声まねだの、黒装束で見廻りをするだのってことがあるわけはねえだ」