Classici giapponesi con furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Leggi 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 244.473 caratteri · 487 schermate
五
「ごようすでわかります」
女はそう云って、いかにも心配そうな、心のこもった調子で続けた。
「お願いですわ万三郎さま、その手紙になんと書いてあったか仰しゃって下さいまし、文句を伺えば敵がなにをしようとしているか、およそわたくしにも見当がつきますから」
「いや、その心配は御無用です」
万三郎はきっぱりと云った。
「私はこれでも男ですから、自分のことぐらいは自分でします、それより雨もだいぶ小降りになったようだし、お帰りになるのならそこまでお送りしましょう」
女は黙って立ちあがった。
五
つなと名乗る女は、万三郎がとりあわないので怒ったらしい。自制してはいるが、しらけた表情は隠すことができなかった。
「ようございます、つなは疑われたまま帰ります」
声はいかにも悲しそうだった。
「念のために申上げておきますけれど、休之助にいさまからお指図のあるまで、決してこの家を出ないようにして下さいまし、あなたはすっかり勘違いをしていらっしゃるのです、いまにわかりますけれど、敵はどんな手を使うかもしれないのですから、どうぞこのことだけはお忘れにならないで下さいまし」
そして彼女は部屋を出た。