Classici giapponesi con furigana
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ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Leggi 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 244.473 caratteri · 487 schermate
「もちろんですとも」
こう云いかけて、万三郎はふと、つなの言葉尻の、妙な調子に気がついた。
「なんですって、それはどういう意味ですか」
「べつに意味はございません」
「だっていま、ことに女には、――とか云われたでしょう」
「申しましたわ」
つなはつんとして、谷を静かに下りはじめた。万三郎は「ははあ」と思った。
――ははあ、そうだったのか。
胸の中でそう合点した。彼女を助け出したとき、あのかよが人々の面前で、万三郎にひどく狎れ狎れしくした。思いきり当てつけがましく、嬌めいたことを云った。
――このひとはあれを嫉妬しているんだ。
それでずっと怒っていたんだ。こう思って、万三郎はにわかに勇み立った。嫉妬するのは愛しているからであろうし、かよとはなんの関係もない、話せばわかることなので、すっかり気をよくし、弁明にとりかかった。
つなは黙って歩き続けた。
万三郎は情理をつくして語ったが、彼女はまるで信じないようにみえた。そして、ふいに彼の話を遮って云った。
「あの晩のことは仰しゃるとおりです、あの人はみんなに見せつけるために、わざとあんないやらしい態度をなすったのですわ」