Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Leggi 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 244.473 caratteri · 487 schermate

Aozora Bunko

「五両なんていう莫大もねえ金だの、侍にしてくれるって話からしておかしかっただな」

そう云う者もあった。

もともと疑惧はあったので、説明されればすぐに理非の判断だけはつく。判断がつけば「謀反人の同類」ということの恐怖に圧倒されるのが当然であった。

そこでかれらに万三郎が釘を打つのである。

「おまえたちのほかは、もうみんなが承知しているんだ、もし番士に密告でもするようなことがあるとすぐにわかるし、わかれば生きてはいられないぞ」

「それでははあ、もうみんな合点しているですか」

「残っているのはもうおまえたちだけだ、――但し、なかま同志で話すことはならない、万一にも番士どもに気づかれては水の泡になる、この事に関する限り、ひと言でも他の者と口をきいてはならんぞ」

ちょっとでもなかま同志で話したら、その場で殺すことになっている、というふうに、思いきった表現で釘を打った。

かれらの中には怯える者もあった。

五晩かかって約十四五人説きふせたし、みんな忠実に万三郎の注意を守るようであった。

こうして六晩めに、意外な出来事が起こったのである。

その夜は晴れていた。

三日ばかり薄曇りが続いたあとで、きれいに晴れあがった空には、十七夜くらいの月が皎々と耀いていた。