Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Leggi 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 244.473 caratteri · 487 schermate

Aozora Bunko

「此処で失礼いたします」

つなは切り口上で云った。

「花田のお兄さまからお言づけがあってまいりました、御用があるから来て頂きたいとのことでございます」

「そうですか、今日ですか」

「よければすぐにということでございました、おわかりでございますか」

「わかりました、しかし」

「おわかりでしたら帰ります」

つなはもういちど、ぐっと睨みつけた。

「たいそう失礼いたしました」

そしてくるっと踵を返した。

「どうしたんです、つなさん、まあいいじゃありませんか」

万三郎は広縁まで出ていって呼んだ。

つなは返辞をしなかった。かよもなにか云ったようである、が、その声は嘲笑のように聞えた。つなは殆んど夢中で、走るようにその屋敷から逃げだした。

――なんという憎らしい、いやらしい胸だろう。

外へ出るとつなは激しく首を振った。

――年は同じじゃないの、あたしの胸はまだこんなに小さいのに、あの人ときたらもうあんなにもきれいにふくらんで、――ああ憎らしい。

彼女は歩きながら、自分の胸を押えてみた。躯ぜんたいのひき緊っている彼女の胸は、それなりに魅力のあるふくらみと、豊かな弾力をもっていた。