Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

Leggi 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 244.473 caratteri · 487 schermate

Aozora Bunko

「済まなかったね、そんなに怒るならいいよ」

こう云って万三郎は黙った。

「なんというやつだ、本当に」

権兵衛は暫くぶつぶつ云っていた。

かれらは着たままごろ寝をするらしい、片方の権兵衛がなにか慰めるようなことを云い、でかい権兵衛の横になるらしい物音が聞えた。

万三郎は待っていた。

首をすくめたり、声を忍ばせて笑ったりしながら、――そうして、やがて二人の権兵衛が、気持よくうとうとし始めた頃をみはからって、拳骨でどんどん戸を叩き、破れるような声で叫びたてるのであった。

「権兵衛さん権兵衛さん、ちょっと起きておくれよ、どうしてもだめなんだ、喉が渇いてどうにもがまんができないよ、権兵衛さん、小さい権兵衛さん、ちょっと起きて茶を頼むよ、ねえ、小さい権兵衛さん頼むよ」

そして戸をむやみに叩き続けた。

三

「畜生、殺してくれるぞ」

でかい権兵衛だろう、そう喚いて、はね起きるけはいがし、仕切戸のところへ来て、悲鳴をあげるように叫びだした。

「きさま、いま、なん刻だと思う、もう夜なかだぞ、夜なかを過ぎようとしているんだぞ畜生、いったいなんのためにそう騒ぐんだ、どういうわけでおれたちを寝かさないんだ、なんのためだ」