일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

新渡戸 稲造의 自警録(じけいろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 168,224자 · 328화면

아오조라 문고

第十一章 人生の決勝点

負けた時の用心

勝った時には精神上に保険をつけよ

第十一章 人生の決勝点

負けた時の用心

昔の、経験ある武士の言葉に、

「勝つ事ばかり知りて負くる事を知らざれば、害その身にいたる」

とある。戦いに臨む者は勝利を期待することは当然であるが、万一期待に背く事あるときはかくかくすると予め覚悟なくてはならぬ。連戦連勝は、いかなる国の歴史、いかなる勇将の伝記においても、永続した戦役にはあり得ない。そのこれあるは勝敗の早く決する戦争にのみあるのである。孫子も、

「兵に常勢なきことは、水に常の形なきが如し」

と繰り返し教えている。しかして人生の戦争においては、太く短く世を渡るを望む者あるも、望み通りになるやならぬや誰も保証出来ぬ。みずから手を下して自己の生命を短うするにあらざる以上、人はいつまで生きるものか予想し難い。何人も生命の長きを望む。しかしてこの望みの存する限り、人生の奮闘もまた連戦連勝を望むことは出来ぬ。ゆえにはなはだ縁起の悪いことながら、人間は予め負けた時の考えを用意して置かねばならぬ。この考えある者は勝った時はなお慎みて油断なく、負けた時にもみすぼらしい風情に陥らぬ。

勝った時には精神上に保険をつけよ

分かりやすく例を取りてみれば、商戦に従事する者はもくろみ通りに成功し、いわゆるトントン拍子に身代をふやし、または営業を拡張することあるも、これは決していつまでも