후리가나로 읽는 일본 고전
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
新渡戸 稲造의 自警録(じけいろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 168,224자 · 328화면
独り相撲で強い人
これはあたかも茶碗やランプを相手にする者は力あるものと信じ、取りも直さず器具に克つことをもって偉いこととみなすのである。
独り相撲で強い人
つまらぬことではあるが、今もなおわが輩の記憶に残れることがある。十余年以前であった。あるところに宴会が開かれ、当時議会で羽ぶりのよい有名な某政治家が招待せられ、わが輩もその末席についたことがある。酒数行、主客ともに興酣となり、談論に花が咲き、元気とか勝気とかいさましい議論の風発せるあいだに、わが輩は退席せんとして玄関に出た。某政治家も爛酔して前後もわきまえず女中の助けをかりて蹣跚として玄関に来たが、自分の強さ加減を証拠だてるため、女中が冠らせた帽子を、戦く手より奪いとり、玄関の柱に叩きつけ、意気揚々として車で帰ったことがある。この時までわが輩はおおいにこの政治家の人物を尊敬したが、このいわゆる強さを見て、
「ハハア、かねて聞き及べる某の硬骨とはこのへんが程度かな。この人は古シャッポを相手に克つ人だナア」
と思い、爾来大いに尊敬の念を失ったことがある。この前にもその後にも、他人についてこれに類した事実をしばしば目撃したが、こういうことが果たして強い証拠であろうかと思うと、何となく人を動物視したくなって来る。