일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

新渡戸 稲造의 自警録(じけいろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 168,224자 · 328화면

아오조라 문고

表裏に善悪の区別を付する誤解

線にしてもまた長さのみありて巾なしというは、幾何学上の理想たるにとどまり、実際目に見ゆるものであれば、必ず計り得るものである。ましてある面積を有する平面を備うるものは必ず両面がある。雁皮紙のごとき薄い紙でも表裏はある。綿衣、袷はいうまでもなく、単衣さえも表裏がある。独り衣服のみに限らず一家においても表もあれば裏もある。人体においても表と裏とがあって脊と胸とになっている。ゆえに表裏はあらゆる物の存立の必要条件なることは、あたかもなにごとにも内外の区別あると同然であって、むかしの人はなにものによらず必ず陰陽の二様に考えたると同じであると思う。

表裏に善悪の区別を付する誤解

しかるに表裏という言葉を用うると、とかく従来の習慣に捉われ、表は善く、裏は悪きものと解し、ただちに是非、曲直、善悪の区別をこれに結びつけ、物の見方人の見方を誤ることが多い。しかも裏といえばきっとなにか穢い物なり悪き物なりを隠蔽してあるものとみなす。また陽といえばよかれ陰といえば気味悪く思うもあれども、はたして事物に陰陽の差があるものならば、両者の間の差は性質の差にして善悪、曲直の差ではあるまい。