후리가나로 읽는 일본 고전
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
新渡戸 稲造의 自警録(じけいろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 168,224자 · 328화면
「国家」というよりも健全なる個人思想が大切
かの意味は、多分農民みずからが奮励して、農業を利益あるようにせよという意味であったろうけれども、普通農民の耳に入ったときは、やはり昔のごとく強制的に労働をして、ただお上に運上を収める道具になるだけのことであるという観念を与えた。
晨に星をいただいて出で、夕に月を踏んで帰るその辛苦も国家のためなりと思って甘んずればよいが、なかなか普通人情として甘んじてのみいるものでない。しかして甘んじないときは国家が己れを苦しめることのはなはだしいものである。こんな国家はないほうがいいという結論にも来たり得るし、また歴史上そういう結論をした国民も折々ある。
「国家」というよりも健全なる個人思想が大切
僕はくれぐれも言うが、国家のために忠君愛国の観念は貴ぶべきものにして、独り教育のみならず実業においても涵養すべきものであると思う。この観念の涵養は漫りにくりかえすことによりて目的を果たし得るものでない。これを乱用すればかえって正反対の結果を来たすを恐れる。ちょうど欧米において宗教の力の最もさかんな時には、何事についても上帝やキリストを担ぎ出して、その目的を果たそうとしたが、その結果を見るとかえって面白くないことが多かった。