후리가나로 읽는 일본 고전
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
新渡戸 稲造의 自警録(じけいろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 168,224자 · 328화면
俺以上の月給取りでも、きっと分からぬだろう。俺の月給が三千円となれば答えるという。
これは一場の戯談に過ぎぬが、ともかくそういう考えが何人にもある。もちろん今述べたごとく、露骨なる形式に現れなくとも、如何ほど地位ある人にも起こり得る思想である。しかし何事を為すにも報酬だけの仕事をする考えでは、つまり仕事する人の全部が仕事に入っていないで、ただその人の一部、しかも劣等なる一部なる欲が入っているのだから、出来上ったときには何らかの欠点が感ぜられる。よく世間でいうことに、「欲と二人でぐ」というが、報酬のみを得る考えのものは、二人ぐのでなく、いわば欲のみいで自分は何もせぬようなものである。
極く冷淡に事務に従事する人でも、親切に愛嬌または好意を持つと持たぬので自らその務めの捗りも違う。まして近ごろ多くの人が従事する仕事には心尽しの温味があって、始めて完美するものである。してこの好意だの温味だのという部分は、いわば人間の霊魂の一部であって、金銭で酬いるわけに行かぬ。すなわち僕のいう報酬を受けない務めがあって、始めて自分の得つつある報酬に値するものと思う。
とかく献身とか犠牲とかいうと、いかにも高尚に聞こえ、とても我々凡人の及ぶところでないように思われるが、この高尚なる心も我が物となすことができると思う。