후리가나로 읽는 일본 고전
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
新渡戸 稲造의 自警録(じけいろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 168,224자 · 328화면
かつまた人を威して克つのは、みずから恥ずべき下劣なる勝利である。また個人々々の一身上にとりても攻撃的態度をもって他人にせまる必要は、はなはだ少ないと思う。しからば文明国にては文明の進歩とともに強力が減退してますます人が柔弱になるかというに、決してそうではない。減退するのでなく、強さの形、力の現れ方が変化するのである。
いわゆる強さの形が変化するというは、克の字について前の「説文」にいえるがごとく、重荷を荷うて堪えること、すなわち辛苦艱難に堪える、耐忍の力あることをもってその強さが計られる。他人より侮辱をうけ、カッとなりてこれに手向かいするは、一見極めて勇ましく思われ、第三者より見てにぎやかにおもしろく、見物としては誂え向きである。これに反し打たれても蹴られてもジッとこれに堪えるのは、はなはだ陰気で卑屈のごとく、普通の人にはちょっとその強さを見ることが出来ぬ。韓信が市井の間に股をくぐったことは、非凡の人でなければ、張飛が長板橋上に一人で百万の敵を退けたに比し、その勇気あるを喜ぶものはなかろう。進歩したる人にあらねば真の強さは忍耐にあることを会得し得ぬ。