轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页
だった。
「……おおこの絵燈籠はおもしろい。芙蓉燈籠、れんげ燈籠、百合燈籠、白牡丹燈籠。これも街の衆が、筆を競ったのか。……玉梅の図、金蓮の意匠、とりどり余技とも思えんな」
宋江は人波の中に揉まれながら、官邸の者二、三を連れてのそぞろ歩きに、
春の月 いそぐなかれ
人の子ら 惜しむこの夜を
火光樹 並木をなして
虹の花 地に星橋を架す
わするなり 人みな人の世の火宅を
と、彼には珍らしい微吟を口誦さみなどしつつ、浮き浮きと見物して廻っていた。
するうちに、烈しい人渦に巻き込まれ、われにもなく、一門の内へ入っていた。道化踊りの一群と、それにくッついて歩く群集の中にいたのだ。そして宋江も周囲の男女とともに、道化踊りに気をとられて、笑いこけた。時に余りなおかしさには、老幼とともに手を叩いて喝采した。
ところが、後ろの一段高い桟敷にあって花燈の映えを横顔に、玉杯をあげていた綺羅美やかな人々があった。これなん文官の劉長官夫妻であったのである。「……オヤ?」と、眼をみはったのは夫人のほうで、
「あなた! ……」と、袖を引っぱって、
「ほら、あの色の黒い、すらっとした男がいま、手を叩いて笑っているでしょう。