轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ひきょうのにちりんき
秘境の日輪旗
蘭 郁二郎
「秘境の日輪旗」少年文庫、新正堂、1942(昭和17)年9月25日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,829 字 · 169 页
私も英夫さんのことについては責任がございますので……」
小母さんも、心配していたらしく、出て来た。
「やっ! ついあの名刺を差上げたまま、私もうっかりしておりましたが……」
と、あわてたように、
「私は村山曹長です。河井中尉殿のもとの部下でありまして、大へんお世話になったものです……。それから、中尉殿の弟さん、英夫さんのことにつきましては、先ほども申し上げましたように、中尉殿の御意見と関係のないことではありませんので、ご心配はありません」
まだわからないのは、英夫がこれから会う人が誰なのか、どこへ行ってその人に会うのか、重大な用件というのはどういうことなのか……、それがわからなかった。
重大な用件のことについてはもちろん、英夫がこれから会う人のことだって、たとえ聞いても村山曹長の口ぶりからでは、話してくれそうもなかった。
――ともかく、その人に会わなければならない。
その人に会えば、村山曹長の話してくれない疑問の解決もつくし、兄中尉の消息もきかれそうに思われた。
しきりに辞退する曹長と、簡単な夕飯をすまして家を出た。
「遠いんですか、そこは?」
「いや、近いです」