轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しきぶこうじ
式部小路
泉 鏡花
「大阪毎日新聞」1906(明治39)年1月1日~1月27日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 74,847 字 · 149 页
三十
しばらく行方の知れない内も、寝覚が悪くッてならなかった。お夏さんがそうと知ったら、私が先んじて行れば可かった。私は死んでも可い、そうすれば、まさかに人違いをするようなことはなかったろう。」
平生に似ず言もしどろで、はじめの気焔が、述懐となり、後悔となり、懺悔となり、慚愧となり、果は独言となる。
体温器がばたりと落ちた。
かけ忘れて寝着の懐にずっていたのが、身を揉んだので辷ったのである。我に返って、顔を見合わせ、二人一所に、ははは――歎息した。
三十
「串戯じゃないまったくです、私は基督教になっても可い。今のその根岸の歌人に降伏をして、歌の弟子になっても構わん。どうかして治してやりたいじゃありませんか。」
「いや、先生、貴下は凡て空にものをお考えなすってさえその通りだ。
それから見ると、私は一倍上だろうと思うでがすよ。何故とおっしゃい。あの娘が、これから、わざと殺されに行こうという日、その菓子の一件でしょう。悪気でしたのではなかったのですが、死のうという覚悟をした、それも二日三日と間のある事ではない、四五時間前というのに、もみじの中で、さしむかいに食べられた時を思いますと、我もう、ここが、」