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ひきょうのにちりんき

秘境の日輪旗

蘭 郁二郎

「秘境の日輪旗」少年文庫、新正堂、1942(昭和17)年9月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,829 字 · 169 页

青空文庫

日本艦隊襲撃

「しまった!」

と、英夫が叫んだとたんに、機械人間が、ぴたりと足をとめて、けたたましい電鈴がジリリリンと鳴りだした。

機械人間に装置した電鈴が、自働的に鳴り出したのだ。

日本艦隊襲撃

海底要塞の司令官室の机の上には、一枚の地図がひろげられてあった。

伝声管や、電話や、展望鏡や、いろいろな電気装置に通ずるボタンやスイッチが、その部屋を、潜水艦の内部のように見せていた。

司令官は、がっしりした背の高い年をとった男で、口髭にも、髪にもきらきら光る白髪がまじっている。

参謀の肩章をつけた、赤ら顔の相当な年輩の幕僚長、参謀将校が三人、白い背広を着た技師長、それに意外にも脚と、頭に繃帯をした支那人の趙が机を囲んでソファに掛けている。

七人の眼はじっと地図の上に注がれていた。

「閣下、やはり、あっしのいった通りでしょう」

趙が、ありったけの追従笑いをしながらいった。

「うむ」

司令官はかるくうなずいた。

「主力艦、巡洋艦、駆逐艦、それに、輸送船団……これだけ料理出来りゃあ、日本海軍は大打撃ですぜ、ハワイと、マレー沖の仇討ちが一ぺんに出来るというもんでさあ」

「うるさい! 貴様はだまっていろ」