轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ひきょうのにちりんき

秘境の日輪旗

蘭 郁二郎

「秘境の日輪旗」少年文庫、新正堂、1942(昭和17)年9月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,829 字 · 169 页

青空文庫

ほとんど絶望を伝えられようとした時、将軍のところへ左のような無電が飛びこんだ。

キハ タイハセルモ 一ドウブジ ビンセンニヨリ スワトウハツ モクテキチニムカウ タダチニ ブシヨニツカントス

電文は、もちろん暗号だった。これに漢字をあてはめて見ると、

機は、大破せるも、一同無事、便船により、汕頭発、目的地に向う、直ちに部署に着かんとす

平林大尉からの報告だった。将軍はようやくほっとした。

――そのころ、英夫は、遭難機の一行と香港に向って航行中の小さな汽船の中にいた。

機翼と、一方の発動機、それに車輪――それは後でわかったことだったが――をやられた機は、死力を尽して高度を保ちながら、ようやく沿岸に辿り着き、汕頭から、二、三十キロ先の山腹に不時着した。

車輪が役に立たなくなっていて、機体は大破したが、負傷した人でも傷は案外軽かった。

負傷者の手当をしながら、乗り物にも乗らず、汕頭に着いた時には、英夫もへとへとに疲れていて、翌朝は思わず寝坊をして、大尉に笑われたくらいだった。

香港までの便船の手配や何かは、平林大尉が一切やってくれ、船の中で、みんなが無事を祝いあうことが出来たのだった。