轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うえすぎけんしん

上杉謙信

吉川 英治

「週刊朝日」1942(昭和17)年1月4日号~5月24日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,102 字 · 256 页

青空文庫

「馬上の二人は、その大隅と、斎藤下野らしい。その他は、先に越後の使者として、甲府に参り、合戦と共に捕えられていた越後衆。はて、どうしてこれへ来たか?」怪しみながら佇んでいるまに、先の十人ばかりの一群は、彼の眼のまえに近づいていた。

「やあ。初鹿野どのではないか」

元気よく、まずこう先方から声をかけて来た。紛れもない片目の使者斎藤下野である。また副使の黒川大隅とその以下の随員たちである。

「オオ。下野どのか」

双方から馬を寄せ合って、あたかも旧友の如く、懐かしげに話し出した。

「すでにわれらの手に捕われ、以後、甲府の牢獄におられたはずの御一行が、どうしてこれへ見えられたか」

「されば、見給え、この通り、信玄公の手形もいただき、木戸も関所も、悠々と通って参ったもの。決して、破牢脱走などして来たものではない」

「元より信玄公のおゆるしなくては能わぬことだが、それにして、御帰国後、直に無条件で其許たちを放さるるとは、腑に落ちぬこと。いかなる理で御帰国をゆるされたか」

「はははは」

例の調子で斎藤下野は哄笑しながら、

「このたびの合戦も、まず一応終りを告げたというもの。