轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

とうおういぶん

東奥異聞

佐々木 喜善

「東奥異聞」閑話叢書、坂本書店、1926(大正15)年3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 63,862 字 · 124 页

青空文庫

こんな話もある。

このほかにも磐次という名まえの狩人の情けによって首尾よく安産した不浄の女性、じつは山神さんが、その報謝のしるしに豊かな山幸をその人に与えたという話(2)が他にもあるがあまりながくなるから、まずこのくらいのことにしてこの話の終りとする。

(1)この話は村の狩人菊地栄作という青年が、先年小国村で聞いてきたというもの。また自分も他の小国村の人摺石某から聞いた。

(2)秋田県北秋田郡荒瀬村地方に残っている口碑。少々詳しく述べると、あるとき狩山に八人組と十人組のマタギが山籠りしていた。そこに一人の綺麗な女がきて泊めてくれといったが、八人組のほうでは女という語さえ厳禁しているマタギのことなれば、ならぬと断わった。そこでその女人は十人組のほうの小舎にいって頼んだに、その小舎の頭のマタギがこれはただの女ではないと見て取って心よく泊めた。するとほどなく女は子どもを産んだほどに、その小舎に大事にいたわり育てておいたれば、その女はいつとなく小舎から姿を消してしまった。これは山の神さんであった。それからその組には大猟があったという。これは荒瀬村字中村という山間からきたクマの胆売りの鈴木竹治という青年から聞いたものである。