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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(七)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 350,912 字 · 702 頁
兄弟弟子
一
「城太がよい。それには、城太をやるがいちばんです」
と、異口同音に決まってしまったのである。
で、やがて。
かますを積んだ三頭の馬に、大蔵を加えた四名の木曾の衆は、まだ夜明け前の暗いうちに、そこから甲州路のほうへ反れて立ち去ってしまい、城太郎はただひとりで、江戸のほうへ向って行ったのであった。
丘のうえには暁の明星が、まだはっきり光っていた。すべての人影が去った後で、そこへ飛び出した伊織は、
「さあ、どっちへ尾いて行ったらいいだろ?」
と迷った目をして、まだまだどっちを眺めても真暗な、漆桶の中みたいな天地を見廻していた。
兄弟弟子
一
きょうも秋の空は澄みきっている。つよい陽が皮膚の下まで沁みこむように思える。夜盗などの仲間の者は、およそこうした清澄な白日の下では、大手を振って歩けるものでないが、城太郎には、そんな暗い陰がすこしもない。
彼はあだかも、これからの時代に、大いに意志を展べようとする理想にみちた青年のごとく、武蔵野の昼をわがもの顔して歩いて行くのだった。
ただ時々、城太郎の目が、何か気にするように後ろをふり向いた。それとて、決して、うしろ暗い自分の陰に脅えている目ではなく、妙な少年が、今朝、川越を出た時から、のべつ自分の後からちょこちょこ尾いて来るからで、