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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(七)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 350,912 字 · 702 頁

青空文庫

二

と、いった。

二

沢庵は、それについて、親しく礼の旨を述べた。

その後で、

「野僧も、思わず月余を、御府内に逗留いたしましたが、近いうちに錫を巡らし、大和の柳生へ立ち寄って、石舟斎どのを病床に見まい、泉南から大徳寺へもどるつもりにござります」

と、併せて、別れの辞も、いっておいた。

秀忠は、ふと、石舟斎と聞いて、思い出を呼んだらしく、

「柳生の爺は、その後、どんな容態かの」

と、訊ねた。

「このたびは、但馬どのも、おわかれぞと、覚悟のていに伺いました」

「では、むずかしいのか」

秀忠は、幼い頃、相国寺の陣中で、父の家康のそばに坐って謁見した、石舟斎宗厳のすがたと、自分の幼時とを、思い泛かべていた。

「次に」

と、その沈黙の裡から、沢庵がもう一言いった。

「かねて閣老衆にも計り、おゆるしも得ている儀にござりますが、安房どのからも野僧からも、御推挙申し上げておきました宮本武蔵、御師範へお取立てのことも伏してお願い申しておきまする」

「うむ。そのことも聴きおいてある。かねて、細川家でも嘱目いたしていた人物とやら、柳生、小野もあるが、もう一家ぐらいは取立ておいてもよかろう」