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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(七)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 350,912 字 · 702 頁

青空文庫

三

訊いてみれば子どもらしい経緯だ。ほほ笑ましくさえなるものを、もし最前、権之助がここへ追い、助九郎が駈けつけて来た出合いがしらに、大人と大人とが、一歩退くことなく、武器で物をいったとしたら、可惜無用の血が、今頃はそこらを染めていたに違いなかった。

「いや、失礼いたした」

「お互いです。手前こそご無礼を」

「では、主人も彼処で待っておるゆえ、ここで御免――」

「おさらば」

笑い合って、山門を出た。助九郎は丑之助を伴い、権之助は伊織を連れて。

興福寺の門前から、右と左に別れかけたが、権之助はふと戻って、

「あ。ちょっとお訊ねします。柳生ノ庄へは、どう参りましょうか。この道を真っ直でよいでしょうか」

助九郎は、振向いて、

「柳生の何処へ行かれるか」

「柳生城をおたずね仕ります」

「えっ、お城へ?」

と、止めた足をまた、助九郎は、権之助のほうへ戻して来た。

三

こうしたことから、計らずもお互いの身分と、身の上が知れた。

べつな所で、助九郎、丑之助のふたりを待ちつつ佇んでいた柳生兵庫も、やがてここへ来合せ、事情を聞くに及んで、

「さてさて、惜しいことを!」

と、嘆息した。

そして遥々――江戸からこの大和路まで来た権之助と伊織を、労りの眼でながめて、