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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(七)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 350,912 字 · 702 頁
いつまで、世話になっているのも本意でないし、あらくれ男どもの世話にも飽きた。折からちょうど、鎧の渡しの附近に、手頃な借家があいたので、そこへ移って、一軒構えるという程でもないが――一人住居がしてみたい。
「どうであろ?」
と、相談顔に、
「武蔵も、まだ当分は、出て来る様子もないしの、せがれの又八も、この江戸にはいるにちがいないが、居所が知れぬし……で、国許から金をよび、しばらく、そうしておりたいと思うが」
と、小次郎へ計るのだった。
小次郎に、元より異議はない。そうするもよかろうという程度だった。
実をいえば、小次郎も、一時は興味もあり利用もしたが、この頃は、無法者達とのつきあいも、少々うるさくなって来た。主取をした後のことなども、計算に入れると、深入りは禁物だと思った。――で、近頃は、そこへの稽古にも、足を絶っているところだった。
岩間家の仲間をよんで、裏の畑から西瓜を採らせ、ばばと漢に馳走して、
「武蔵から、何か申して来た節は、すぐ当方へ使いをよこせ。――わしも近頃ちと体が忙しいから、当分は無沙汰じゃと思うてくれ」
そういって、二人を、陽の暮れぬうちと、追い立てるように帰した。