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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(七)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 350,912 字 · 702 頁

青空文庫

「人がみな申すのに、自分だけ謙遜しているのは、かえって嘘をつくことになりますから」

「ははは。しぶとい自慢よの。――どれほどな腕なみになったか、いずれみてやるぞ」

「――で、はやく、御合戦の日が来ればよいと、祈っておりますが、なかなか参りませぬ」

「参らずに、仕合せであろう」

「若殿にはまだ、近頃のはやり歌を、ご存じありませぬな」

「なんという歌か」

「――鑓仕鑓仕は多けれど、岡谷五郎次は一の鑓」

「うそを申せ」

忠利が笑う。

一同も笑う。

「あれは――名古谷山三は一の鑓――という歌であろうが」

「ヤ。ご存じで」

「それくらい」

と、忠利は、もっと、下情の通をいってみせようとしたが、慎んだ。そして、

「――ここでは、平常の稽古に、槍を致しておる者と、太刀を致しておる者と、いずれが多くあるな?」

と訊ねた。

ちょうど、七名いたが、

「拙者は槍」

と、答えた者が、五人で、

「太刀」

といった者は、七名のうち、二人しかなかった。

で、忠利は重ねて、

「なぜ、槍を習うか」

と、その者たちへ訊ねたところ、

「戦場において、太刀よりも利がござれば――」

と、一致した答えだった。

「では、太刀の者は?」