輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(七)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 350,912 字 · 702 頁
「ただ今戻りました」
その武蔵の居所を、昨夜から探しに出ていた若党の縫殿介が、疲れた顔色を横門から現した。
「どうだった?」
「分りませぬ。皆目、それらしい者も、御城下の旅籠には」
「寺院など、訊いてみたか」
「府中の寺院、町道場など、武芸者の立ち寄りそうな箇所へは、安積様、内海様などが、手分けして調べて参るといっておりましたが、まだあの六名がたは」
「戻らぬが……」
佐渡の眉には、愁いが濃い。
庭木を透いて、紺碧な海が見える。白いしぶきの浪がしらが、彼の胸まで打って来るのだった。
「…………」
梅若葉のあいだを、佐渡は黙々と行きつ戻りつしていた――
「わからぬ」
「どこにも見えぬ」
「こんなことなら、一昨夜別れる時に、確と行く先を聞いておくであったに」
井戸亀右衛門丞、安積八弥太、木南加賀四郎など、夜来、歩き通していた人々も、やがて、げっそりした顔を揃えて帰って来た。
縁に腰かけて、人々はとかくの評議にいきり立っていた。時刻は迫るばかりなのだ。――今朝、佐々木小次郎の門前をよそながら見て通ったという木南加賀四郎の話によれば、昨夜来、そこには約二、三百名の知己門人が詰めきって、門扉を開き、大玄関にはりんどうの紋のついた幕をめぐらし、正面に金屏風をすえ、早朝には、城下の神社三ヵ所へ門人たちが代参して、きょうの必勝を期している