輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(七)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 350,912 字 · 702 頁

青空文庫

主の太郎左衛門に会って、

「武蔵様には当家に御逗留でございましょうか」

「はい、お在でになります」

「それを聞いて、安心いたしました。昨夜来、御家老にも、どれほど、御心配なされていたか分りませぬ。早速、お取次を願いとうござるが」

太郎左衛門は、奥へはいって行ったが、すぐ戻って来て、

「武蔵様は、まだお部屋で、お寝みになっておりますが……」

「えっ?」

思わず、呆れ顔して、

「起して下さい。それどころではござらぬ。いつもこう、朝は遅いお方でござるか」

「いえ。昨夜は、てまえとさし対いで、深更まで、世間ばなしに興じておりましたので」

召使を呼んで、縫殿介と伊織を、客間へ通しておき、太郎左衛門は、武蔵を起しに行った。

間もなく、武蔵は、二人の待っている客間へ姿を見せた。十分、熟睡をとった彼のひとみは、嬰児の眼のようにきれいだった。

その眼元に、微笑を寄せながら武蔵は、

「やあ、お早く。――何事でござりますか」

と、いって坐った。

その挨拶にも、縫殿介は、力ぬけを感じたが、すぐ長岡佐渡の書面をさし出し、また、口上でも、いい足した。

「それはそれは」

武蔵は、手紙へ頭を下げて、封を切った。