Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
東京の親へ金を送ることも忘れなかった。
銀子の父親はちょうどそのころ、田舎に婚礼があり帰っていたが、またしても利根の河原で馬を駆り、石に躓いて馬が前りに倒れると同時に前方へ投げ出され、したたか頭を石塊に打ちつけ、そのまま気絶したきり、しばらく昏睡状患で横たわっていたが、見知りの村の衆に発見され、報告によって弟や甥が駈けつけ、負って弟の家まで運んで来たのだったが、顔も石にひどく擦られたと見え、※骨から頬へかけて、肉が爛れ血塗れになっていた。銀子もその出来事は妹のたどたどしい手紙で知っていたが、親爺に話して見舞の金は送ったけれど、かえって懲りていいくらいに思っていた。
銀子はわがままが利くようになったので、一つのことを拒みつづけながらも、時には不覚を取ることもあり、彼女の体も目立つほど大人になって来た。
「お前のような教育のない者が、ああいう学者の奥さんになったところて、巧く行く道理がない。この商売の女は、とかく堅気を憧がれるんだが、大抵は飽かれるか、つまらなくなって、元の古巣へ舞い戻って来るのが落ちだよ。悪いことは言わないから、家にじっとしていな。」