Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
二
今この民子も玉の輿に乗り損ねた一人で、彼女の放浪生活もそれから始まったわけだった。
二
彼女は華車づくりで上背もあり、後ろ姿のすっきりした女だったが、目が細く鼻も小さい割に口の大きい、あまり均齊の取れない長面で、感じの好い方ではなく、芸もいくらか下地はあったが、もちろん俄仕込みで、粒揃いの新橋では座敷の栄えるはずもなく、借金が殖える一方なので、河岸をかえて北海道へと飛び、函館から小樽、室蘭とせいぜい一年か二年かで御輿をあげ、そちこち転々した果てに樺太まで乗し、大泊から汽車で一二時間の豊原で、有名な花屋に落ち着いたのだったが、東京へ舞い戻って芳町へ現われた時分は、もう三十の大年増であり、そこで稼いでいるうちに、米屋町で少しは名前の通った花村という年輩の男を物にし、花村がちょうど妻と死に訣れて、孤独の寂しさを身にしみて感じていた折なので、家へ入れる約束で、金を引き出し、とにかく自前となって一軒もつことになったのだった。
I―町へ銀子を見に来た時、一緒に来たのは、彼女が自前の披露目の前後に抱えた分けの芸者の春次で、春次の来たてには、やっと七輪とお鉢が台所にあるくらいの創始期であったが、三四年するうちに金主も花村の上手を越した、同じ米屋町の大物がつき、これは色気ぬきの高い利子で資本を卸し、抱えも殖えれば、世帯道具