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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

四

」

お神は気を揉み、取持ち顔に言うのであった。

四

藤川の女将の斡旋で若林の話がきまった晩、彼は別れぎわに小遣を三十円ばかり銀子に渡し、あまり無駄使いしないようにと言って帰ったのだったが、その晩は銀子も家の侘しいお膳で、お茶漬で夜食をすまし、翌朝割引電車で、錦糸堀の家へ帰ると、昨夜もらった手付かずの三十円をそっくり母親に渡した。

父も母も宵寝の早起きだったのて、台所ではもう焚きたての飯の匂いがしており、七輪にかかった鍋の蓋の隙間から、懐かしい味噌汁の甘い煙も噴き出していた。

どこでもそうだが、今の主人も、表の派手な人に引き換え、内に詰めるだけ詰める方で、夜座敷から帰って来ても、夜食に大抵古沢庵の二片か三片で、昼も、たまに小猫の食べるほどの鮭の切身の半分もつけば奢った方で、朝の味噌汁の冷え残りか、生揚げの一ひらで済ますという切り詰め方であった。飯も赤ん坊の茶碗ほどなのに、手甲盛りやおかわりの二杯以上は許されず、それから喰み出せば、お神の横目が冷たく睨み、

「芸者は腹一杯食べるものじゃありませんよ。」

と、それがこの道の行儀作法ででもあるように、戒めるのだった。