Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

二十三

やがて多事だったその年も、クリスマスが近づいて来た。庸三は時に葉子の下宿の方へ足の向くこともあったが、そのころになると、彼女の窓の赭いカアテンに、例のスタンドの明りが必ず映っているとも決まらなかった。

「また何か初まる。」

庸三は六感を働かせながら、賑やかな通りの方へ引き返すのだった。

二十三

表通りも賑やかだったが、少し入り込んだところにある下宿へ行くまでの横町は、別の意味で賑やかであった。表通りは名高い大きな書店や、文房具屋や、支那料理などの目貫の商店街であったが、一歩横町へ入ると、モダアニズムの安価な一般化の現われとして、こちゃこちゃした安普請のカフエやサロンがぎっちり軒を並ベ、あっちからもこっちからも騒々しいジャズの旋律が流れて来るのだった。庸三はせっかく行ってみても、葉子がいなかったりすると、張り合いがないので、なるべくなら行かないことにしていたが、彼女の動静はやっぱり気にかかった。狭い下宿の部屋で、瑠美子も加えて三人枕を並べるのは、何と言っても憂鬱だったし、昼間下宿の飯を食いながら、そこにぼんやりしているのも苛立たしかったが、何かというとやはり足がそっちへ向いた。