Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

七

七

行きつけの家で松島はしばらく小菊を呼んでいた。電話でもかけておかないと、時には出ていることもあったが、耳へ入りさえすれば少し遅くなっても、彼女はきっと貰って来ることにしていた。

するとある日、約束の日に仕事が立て込んで行けず、翌日少し早目に出かけて行くと、彼女はいなかった。

「何ですかね、見番は用事になっているそうですけれど、そのうちには帰るでしょう。繋ぎに誰か呼びますから、どうぞごゆっくりなすって。」

女中は言うのであった。

しかし松島は呑めそうにみえて、酒はせいぜい二三杯しか呑めず、唄も謳わず、女に凝る一方なので、小菊がいないとなると遊ぶ意味もなかった。芸者が二三人来て、お銚子を取りあげ酌をするので、一口二口呑んでみても口に苦く、三味線を弾かれても陽気にはなれないで、気を苛立つばかりであった。松島は待ちきれず、つかつか廊下へ出て女中を呼び、病気か遠出か小菊の家へ電話をかけさせてみた。そしてその返事で、小菊が客につれられて、三四人の芸者と熱海へ遠出に行っていて、昨日行ったのだから今夜は遅くも帰るのではないかというのであった。

松島が座敷へ還って来ると、一人の妓が何の気もなしに、