Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
三
慣れてしまえば平気さ。東京へ行ってみて雪のないのが、物足りないくらいのものさ。」
仙台で弁護士は下車し、猪野は座席へ帰って来たが、I―町まではまだ間があり、K―駅で乗り替えるのだった。
I―町では、みんなが大勢迎えに来ていた。
三
その後間もなく市政の布かれたこの町は、太平洋に突き出た牡鹿半島の咽喉を扼し、仙台湾に注ぐ北上河の河口に臨んだ物資の集散地で、鉄道輸送の開ける前は、海と河との水運により、三十五反帆が頻繁に出入りしたものだったが、今は河口も浅くなり、廻船問屋の影も薄くなったとは言え、鰹を主にした漁業は盛んで、住みよい裕かな町ではあった。
迎えに来ていたのが、銀子の女主人が働いていた本家のお神やその養女たちで、体の小造りな色白下腫れのそのお神も、赤坂で芸者になった人であり、姪を二人まで養女に迎えて商売に就かしており、来てみるとほかにも東京ものが幾人かあって、銀子もいくらか安心したのだった。芸妓屋が六七軒に、旅館以外の料亭と四五軒の待合がお出先で、在方の旦那衆に土地の銀行家、病院の医員、商人、官庁筋の人たちが客であった。
「この土地では出たての芸者は新妓といってね、わりかた東京ッ児の持てる処なんだよ。