Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme
十八
顔が、ふと庸三の目に浮かんで来た。
十八
ある宵も小夜子が遊びに来ていた。庸三の末の娘をつれて二人で浅草へ天勝の魔術を見せに行った帰りに、上野で食事をしてからちょっと立ち寄ったのだったが、庸三は一般ジャアナリストの外からの排撃と、葉子の事件に関して長男の態度にも反感をもっていた二男の、家庭の内部からの火の手のあがり初めて来た叛逆との十字砲火を浴びながら、彼の社会的信用に大抵見透しをつけながらも、新らしい方嚮を見出しかねている葉子からも離れかねていた。
ちょうどそのころ、彼はその海岸に住んでいるという、長男の同窓であるマルクス・ボオイの風貌をも、葉子のサルンでちょっと見る機会があった。宵のことであった。が、ホテルの撞球場で遊んでいるその青年を、葉子は庸三と一緒に来ている長男の庸太郎に初めて紹介されて、その場ですぐ友達になってしまった。そしてホテルを出てから、家へ引っ張って来たのであった。鼻の隆い、色白の、上脊のあるその青年は、例の電球二つを女の乳房のようにつけた仏蘭西製のスタンドの、憂鬱な色をしたシェドの蔭に、俛き加減に腰かけていたものだったが、奥の座敷にいた庸三は、葉子がその青年をつれて来たというので、子供の同窓に対する父の礼儀として、サルンの方へ出て見た。