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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

Lesen Sie 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 327.364 Zeichen · 638 Bildschirme

Aozora Bunko

十六

それも自分でそう信じていればいいので、口へ出すべきことではないと、そうも思っていた。誰が何と言わなくとも、自身が一番涜された自身の汚さを感じているのだった。

「でもいいわ、クーさんがそう思うなら。」

「いや、そんなわけじゃないんだ。だから君に訊こうと思って。」

銀子は空になった壜を覗き、

「お代り取って来るわ、お呑みなさいよ。」

「いや、今夜はそうしていられないんだ。明朝早く大手術があるんだ。」

栗栖は言っていたが、やっぱり呑み足りなくて、今一本取り、さっぱりしたようなしないような気持で、結婚の話を持ち出す汐を失い、銀子に爪弾きで弾かせて、歌を一つ二つ謳っているうちに時がたって行った。

十六

ある日も銀子は、お座敷の帰りにしばらく来てくれない栗栖を訪ねようと思って、門の前まで行ってみると、磯貝がちゃんとそこに立っていた。

「また嗅ぎつけられちゃった。」

銀子は思ったが、引き返すのもどうかと思案して、かまわず近よって行った。銀子は自分持ちの箱丁に、時々金を握らせていたので、栗栖の座敷だとわかると、箱丁も気を利かして、裏の家へ直接かけに来ることにしていたが親爺は見番の役員なので、何時にどこへ入ったかということも、あけ透けに判るのであった。